ばなな通信

小説家・青葉奈々のお仕事情報とのんべんだらりとした日々を掲載するブログです。
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# 「劇場版銀魂 新訳紅桜篇」見に行ってきました。
さて、記事三つ連続で「銀魂」の話とかいう、どこまでお前は「銀魂」が好きなんだ、という感じですが、その気持ちを表現するなら

「ああ好きさ、大好きさ!!」(@「ハチミツとクローバー」花本先生の台詞より引用)

ちなみに「銀魂」のキャストトークとか聞いてると、比較的頻繁に「ハチミツとクローバー」の話題が出てきます。「銀魂」のキャストトークのはずなのに別の漫画(主に「ハチミツとクローバー」「BLEACH」「ガンダム」など)の話ばっかりしてるというのが「銀魂」のひとつの味だと思ってます。
そんなことはともかく。

本日も「銀魂」オタク全開でいこうと思います。「銀魂」好きすぎるけど、今日で最後にするからご勘弁を!

さて、「銀魂」です。
映画化するという情報が一番最初に飛び込んできた時に、私が一番最初に思ったのは

「またいつものウソか〜」

ということでした。「銀魂」の「終わる終わる詐欺」(アニメはもう終わる、と言い続けること)と「やるやる詐欺」(映画やるよ!というウソ予告は少なくとも2回、かなり力を入れたものを見ました)は、ひとつの名物になっていました。
だもんだから、映画化、と聞いても信じていなかった!(笑)
友人に「銀魂」が好きな子がいますが、その誰もが信じていませんでした。
「え、またアレでしょ、いつものやつ。でも今回は珍しく大々的だねー」的な。
とにかくオオカミ少年みたいな漫画、そして、アニメなので、簡単に信用することができなかったのであります。
たぶん、「銀魂」が好きな人なら「ああ、そうだよね」と言って笑ってもらえると思うんですが、「銀魂」をあんまり知らない人には「え、この人何言ってるの?」という感じじゃないかと思います。
でも、そういう作品なんです、「銀魂」って。

全力で悪ふざけをする。
毎日がエイプリルフール。
才能を斜め上に全力で無駄使い。
ところが実はむちゃくちゃ真面目。

そういう作品だと思います、「銀魂」って。

そもそも、原作者の空知英秋さんが、非常に絶妙なんです。
世の中を斜めに見てるようなそぶりを見せながら、でも本当はすごくまっすぐに、一本芯の通ったものを持っている。
単行本の作者コメントとか、今回の映画化に寄せて随所に送ったコメントとか、そういうのを見てると、そんな印象を受けます。
比較的年代が近いので、ギャグとかのネタが通じるのも、嬉しいところ。
……いや、ちょっとネタは古いのかな。私は知ってるのばかりですが。たまに知らないのも入ってるけども。

そして、「銀魂」という作品は、意外と複雑な構成をしている。
基本は、一話ないし数話で完結する読み切り形式。比較的日常っぽいギャグ、または、ちょっとほろりとくる人情もの。
その中に、時々シリアスな長編が入る。キャラクター一人ひとりの内面をえぐるような、深くて重い話。
そして非日常のシリアス長編がおわると、また日常のギャグや人情話に戻る。
その繰り返しで、構成されています。

この、シリアスとギャグと人情ものがランダムに挿入される「むちゃくちゃ」感が、「銀魂」の魅力であり、絶妙なバランスで物語を身近なものに感じさせてくれるのかなと思います。
「銀魂」の基本は、たぶん、ギャグや人情ものの「日常」部分なんじゃないかと思います。
だから、いつ、どんな物語が来るかわからない。
今週はあんまり自分の趣味に合わなかったって場合でも、来週は煮えたぎるくらい興奮するかもしれない。
いろんなお話があるから、アレが好き、コレは苦手、っていうのが、出てくる人も多いんじゃないかな、と。
でも、それを毎週、いろんな気持ちで楽しめるのが、「銀魂」のすごく好きなところ。

シリアスに展開していく時も、出だしはいつものギャグや人情ものと一緒なんです。
今度はどんなお話かな〜、とわくわくしていると、予想外のアクロバットで、急転直下のシリアスパート。
ええええ、そんな風に行くのっ!?
と、驚愕することしきり。

ところが、最近気づいたことに、このシリアスパートだけをじっくり見ていくと、「銀魂」という作品の「軸」みたいなものが見えてくる、というのがありました。
あ、これって、こことつながってたんだ! と。
それはギャグパートや人情ものの時にも、さりげなくちりばめられていたりして、いろんなとこをに散っている断片を拾ってくると、予想外に哀しい物語が見えてくる。

「銀魂」は、幕末をモデルにしたSF人情コメディー、とかって言われてる気がします(気がします、というのは、どういうカテゴライズがちょうどいいのかいつもよくわからなくて:笑)
黒船来港を「宇宙人がやってくる」というSFに置き換えてるらしいです。
侍たちはそれに抵抗し徹底抗戦するものの、最終的にその戦いに敗れ、地球は天人(あまんと)と呼ばれる宇宙人に乗っ取られ、政府の中枢にまで食い込んできて日本を支配される。
幕末の動乱もモデルになってますが、なんとなく、第二次世界大戦後の日本も含まれてるような気がしています。
高度な技術の、急激な発達により、変革が訪れる――割に、一般市民はのんきに生活をおくっているんですよね、「銀魂」の中で。
変わってしまったものを受け入れるだけでなく、自らの生活の中にうまく溶け込ませ、さらに新しいものまで作り出してしまう。
そういう日本人魂が、見られる気がします。

その一方、政府の中枢では、その天人により様々な策略が行われている。
はっきりと「悪者」として描かれる人物は、「銀魂」にはあまりいないのですが、水面下で「春雨」と呼ばれる宇宙海賊や、政府中枢の天人が謀略をめぐらせている描写もあったりします。
「攘夷戦争」と呼ばれる、侍による天人への徹底抗戦の末期に、活躍した「攘夷志士」の中には、その天人らに未だにあらがおうとしている人もいる。
そういった前提があった上で成り立っている物語なので、悲哀に満ちているんだろうなあと、感じます。

主人公の坂田銀時は、その「攘夷戦争」の生き残り。
「白夜叉」として鬼神のごとき活躍をしながらも護りきることができず、終戦とともに姿を消したという男。
その彼がどう生きているかと言えば、変革してしまった世の中を受け入れ、怒りや悲しみに心揺らされながらも、今目の前にあるものを護る人生を選んだ。ちなみに甘党でマニアックなオッサン(まだ二十代だけど)。
「攘夷戦争」時代にともに戦い、また、幼少期に同じ師の元で学んだ桂小太郎は、変革してしまった世の中を憂い、なんとか正しい道を探りたいと模索し続ける。ちなみに妄想癖がある電波男。
銀時、桂と同じ師の元で学び、戦争でもともに戦った高杉晋助は、今の世界に納得ができずに世界のすべてを破壊しようとしている。ちなみに引き笑いが特徴。

同じ師の元で学び、そして、その師を奪われた(ここに関しては詳細な描写はまだない)ことでともに戦争に参加しながらも、全く異なる道を歩むようになった三人。
この三人の関係性にスポットが当てられたのがシリアス長編の「紅桜篇」であり、映画の「新訳紅桜篇」です。

よかった、ちゃんと映画の話につながった(笑)

そんなわけで、映画の「紅桜篇」の細かい話の内容に関しては、単行本の11巻・12巻を読むとわかります。
身も蓋もない(笑)
DVDでも大丈夫です。DVDの「紅桜篇」を見てもわかります。
身も蓋もない(笑)
が、個人的にはこの二つの「紅桜篇」と映画の「新訳紅桜篇」。
全部を見比べてみるのも楽しみ方のひとつかなと思います。

原作によるベース。
その原作を受けて作られたテレビ版の「紅桜篇」
それから20冊以上の単行本が発行された後、原作ではっきりとした銀時の過去を挿入し、より深みを増した「新訳紅桜篇」
それぞれ、別の味わいを持っていると思います。

劇場版は劇場版として、十分な迫力があった!
ストーリーを知っていてもなお、あの戦闘シーンを見るためだけに劇場に行ってもいい、と思うくらい。
「新作カットのひとつやふたつ入れておけばあいつら納得するアル」という映画の宣伝(ええ、宣伝だったと思います、アレ)に反して、ホントにひとつやふたつなんですか?というような出来映えで、圧倒されまくりました。

そして、「銀魂」らしさも随所にちりばめられている。
「え、劇場版でコレやるの!? いいのコレっ!?」って思うようなものが、しれっと入ってました。
劇場内で爆笑するとか……普通ないよねこれ(笑)
自分たちでやったものに、自分たちで突っ込みいれちゃうみたいな。
そういうところが、ほんとうに、すごいと思いました。

違う作品の宣伝になってたりとかね。
協力してくれた明治乳業さんの「いちごオレ」も、商品名読み上げてまで登場してたよ!
配給会社をあんなにプッシュする映画もないとおもうよ。
本当に、やりたい放題でした。

あと、劇場版と原作の違いだと「月刊少年ジャンプ」が「ジャンプスクエア」になってたり(これは予想通りだった!)

そういう、全力で悪ふざけをしている感じとか、そのくせ、シリアスなところはどこまでももの悲しく、でも希望の光が輝く感じとか、楽しめる映画だと思います。

ほんとうに、楽しかったです。
一度は劇場で見てもいいと思うよっ!

と、オタク丸出しになりましたが。

えっと、ちなみに、このレビューはあくまでも私の主観に基づいています。
実際はそういう意図じゃないかもしれない。
あくまでも私の感じた「銀魂」ということで、ひとつよろしくお願いします。

いや、読む人によってすごく解釈の分かれる漫画だと思います「銀魂」。
あと、結構下品です(笑)カッコイイばかりじゃないです。
その辺まで含めた上で、お子様に見せる場合はお子様から「これどういういみー?」と聞かれても適当にごまかすことをおすすめします(笑)
そういうところまで含めて私は大好きなんですが。
あの下品さが、くせになるんですよね。

そんなわけで、長々と語った銀魂について。
ここまでにします。もうやめます。一晩中でも語れるけどさ、「銀魂」についてなら!

最後までお読みくださった方、本当にありがとうございました。
| - | - | 16:04 | category: レビュー的なもの |
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